もじおこ

備忘録 文字起こしときどきニュアンス 耳が悪くてごめんなさい

2021/3/14シゲ部(吉川英治文学新人賞当日の話)

(タイトルコールのトーン高い)

 

LINEがすごい来るんですよ。今ね、LINEが鳴っちゃったんですけど、なんでLINEが鳴ったかというと、つい先日吉川英治文学新人賞を受賞致しまして(パチパチ)めでてぇめでてぇ、そのリアクションがね、メールもたくさんきてるんですけど、いやぁ俺、友達いるんだなって思うくらいLINE来ましたね(笑)あんまり来ないと思ってたんですけど。あけましておめでとうございますのタイミングとかのLINEもあんま来ないんですよ。だからそんなに友達いないなって思ってんですけど。吉川英治文学新人賞の速報の時点から、僕もバタバタしてたんですけど。その話、今日はちょっとしたいと思うんですけど、すごい数のLINEが来ましたね。200くらい来てて。200が多いかはわかんないですけど。僕の中ではそんなことなんで、なんか、目を疑いましたね。今なお、鳴りやまないLINE、ありがたい!と同じくらいメッセージもたくさん来ております。

 

★部員メール(シゲ部長がきっかけで小説が好きになりました、と中学生より)

嬉しいですね。これもまさに、こういう方が増えたらいいなと思って書いてるんで。すごく理想的な読者の方ですよね、ほんと嬉しいですよ。ちょっと中学生には『傘蟻』は刺激が強かったのではと思ってしまうけど。まぁ楽しんでもらえてたらいいね。そういったメッセージがたくさん来てます。

本当あの、すごい…こんなに話題にしてもらえると思ってなくて。やっぱり文学に興味がない人が吉川英治文学新人賞、そもそもあんまり知らないんじゃないかなと思ってたんですけど、そうでもなかったみたい。ちょっと思ったのは直木賞も受賞してたらこれぐらい来てただろうし、もしかしたらもっと来てたかもしれないし、みんなその準備をしてたのかなと思うと(笑)心苦しい(笑)

あのとき、結果が出たとき本当にシーンって感じだったんだけど、みんな”…”ってLINEの向こうで思ってたのかなと思うと申し訳ないなって(笑)今更ながら思ったりしましたけど、今回は嬉しいお知らせができてよかったなと思ってます。

なんか、実感が湧いてきたような、こないようなというかって感じなんですけど、本当おめでとうと言われる回数は本当にすごい多くて、たくさんお花も頂きましたし、今日『モダンボーイズ』の稽古場でもみんな何も触れてこないな、逆に触れてこない気持ち悪さあるんですけど(笑)誰もみんな言ってこないなと思ったら急に音楽が流れて。おめでとうございます、というクラッカーが鳴り響くという(笑)いやぁ、なんかあんまりそんな祝われるの得意じゃないんですけど、誕生日とかも。こういうときはちゃんと主役として喜ばないといけないななんて思いますね。

いやぁなんだかめでたいね、ほんとにめでたい。いい意味で落ち着かない、昨年末から2021年、うん。いろいろ大変な、まだまだ状態ですけど、加藤シゲアキ個人としてはいいことばかりたくさんあって、バチが当たるんじゃないかなと思うくらいほんといいことばかりでね。ちょっと調子に乗って気を抜かないように、こういうときこそ自分に厳しくちょっと生きていこうと思う次第でございます。ライブや『モダンボーイズ』などなど、この後もありますし。NEWSとしての活動もありますのでね。気を引き締めて過ごしてまいりたいと思いますが、吉川英治文学新人賞の舞台裏みたいなことを皆さん聴きたいのではと思うので、今日はその話かな、と思います。

 

★リクエスト曲「トップガン

 

★音楽部 Chai「チョコチップかもね feat.Lic Wilson」

かわいいに決まってそうなタイトルですけどね。ほんとかわいい曲なんですよ。かわいいんだけどかわいいだけじゃない。いや、なんかChaiサウンド感がまた進化しているというか。これは海外でもきっと愛される感じもあるし、日本でいま流行っているようなサウンド感でもあるという。なんかChaiの器用さみたいなものが際立ってた曲で、いやおしゃれだなって。気持ちいいし、これはChaiらしいようでChaiらしくないと僕は思ったんですけど。Chaiの新しいサウンド感だなと思ったんですが、でもやっぱり『チョコチップかもね』っていうフレーズだったりとか歌・ボーカルであったりはもちろん健在なんですけど、やっぱり今回その特筆すべきはコラボで。リックウィルソンというアーティストとコラボしてるんですよね。

リックウィルソンはシカゴのラッパーですね。まだ若いアーティストだったと思うんですけどね。リックウィルソンとのコラボというところがまた面白いところで、割とChaiサウンドに入ってくるラップとの相性がなかなかどうしていいですよねぇ。かっこいいですよねぇ。本当にChaiが海外でも愛されてるってことの証明なんじゃないかなと思うんですけど、このあたりもすごく面白い音色になっているし、耳が気持ちいい楽曲ですね。アルバムを引っ提げてツアーもあるようですしね。ぜひぜひ注目、さらにしていきたいと思います。

 

★部員メール(シゲ部長のおかげで読書に興味をもつようになりました)

先ほどのメールと同じく、僕の理想というか、読書が好きじゃないとか苦手と思ってる方に手に取ってもらえたらと思っていたので嬉しい限りでございます。

 

★部員メール(受賞時の服は私服ですか?)

服の話はつっこまれるんだろうなと思ったけど、まず言うと、他の受賞者の方は、吉川英治文学新人賞以外は事前に知らされてるんですよ。吉川英治文学賞は村山さんね、今回受賞されておめでとうございます。候補も言われないんですよ、大先生方を候補にするってこと自体がちょっとヒヤヒヤするところだと思うんですけど。なので、事前に知らされるわけですよ。吉川英治文学賞になるんですよ、っていうことが割と事前に来るんですよね。文庫賞のほうもそうで今村翔吾先生おめでとうございます。

話変わるけどうちの親父が受賞したよって連絡したら、他の並びが発表されたときに今村翔吾さん大好き!っていうね(笑)まさかの受賞したシリーズを全部読んでたっていうね。親父そんな本読むんだ、みたいな(笑)知らない発見がありましたけどね(笑)そんなこともあって。

お二方はビシっと決めてきていいですよ、知ってるんですから。僕と、今回受賞された武田綾乃さん、『響け!ユーフォニアム』のね、ら、ほかにも候補の方たちたくさんいましたけど、その方たちは僕で言うと直木賞と同じようにその場で選考会が行われるわけですよ。3時かな?3時からおそらく選考会が行われていたらしく。という形で。なので、そこで当然受賞してからすぐ行くんで着替えたりとかね、する時間もないですよ。僕はヘアメイクさんもスタイリストさんもついてない全部自前でやったんですけど。だってバラしたりするのも嫌だしね。ダメだったときを考えてたらすごいつらいじゃない。ということだったんですよ。なのであぁいうふうになったんですけど。

だからいろんな場所でも言ってたんですけど直木賞のときもまさにそうで。なんかスーツ着て待ってるのもね、と。スーツ着て結局そうなったわけだからね。スーツ着てメイクばちっと決めて、それを誰も見せることなくというかその場の人たち以外に見せることなく。行く気満々、取る気前提で動いてる感じがなんか嫌じゃない。謙虚じゃないというかね。で、持ち歩く人もいるんだけど、スーツで行くのもなぁと思って、あの格好してたんですよ。でもあの格好もそのときに新調したものだったんですよ。直木賞の待ち会のときに。一応ラフな格好だけど新調した気合の入ったラフな格好だったわけですよ(笑)意外と靴とかすごい昔に買った靴だったんだけど、白い靴。あれも割とちゃんとしたところのやつなんですけどね。なかなかでもあの白い靴を履く機会もなかったんで日の目を見たんですけど。

そういうことで、ラフに待ってようと思ってあの服で直木賞は受賞できなかったんですけど。次どうするってなったときに、じゃあ次はスーツで待つっていうのも、吉川英治文学新人賞取れるって思ってるみたいに見えるし、直木賞のときはスーツ着なかったのに吉川英治文学新人賞のとき着てたらなんか吉川英治文学新人賞なんか下に見てるような感覚に見えてしまわないかと。なんか舐めてるなと、それも嫌だなと思って。いやもう、同じで格好で待っていようと。なんか面白いしねと思って。伝わるかな。そういう感じだったんですよ。なので一応当日はそんな感じで全く同じような感じで待ってましたね。

本当はその前に稽古だったんだけど急遽稽古がなくなって。まぁあの選考会の日はその仕事だけだったんで昼過ぎに起きて、一応シャワーとか浴びていこう、みたいな(笑)綺麗にしてラフな格好に着替えてどっちなんだよって(笑)であの格好で待ってたんですよ。3時半くらいに事務所来てって感じで。

待ち会の話したもんね、直木賞とほんと同じ感じ。編集の人3人くらいとね。みんなであぁだこうだ言いながら、”他の候補作読んだんですか”とかそんな話をしつつ。まぁいろんな話をして和気藹藹としてたわけです。直木賞のとき一度待ち会してたからそのときほど緊張感はないというかラフに待ってたんですけど。これは個人的な心持ち。でもやっぱ電話かかってくるときは”きちゃったよ”みたいなね。”電話かかってきちゃったどうしよう”みたいなね。でも今回はすごく嬉しそうな。前のときもそうだったんだけど(笑)、嬉しそうな受賞しましたってテンションで相手方の方が伝えてくださって。”加藤さんですか、おめでとうございます。”と電話越しに言ってくれたんですけど。前回のときも一瞬受賞したかもって思った時があって、直木賞のときは。だからどうやって受賞を、最初僕が聞いてるから、受賞したってことをどう編集の人たちに伝えよう、みたいな考えて。ダメな振りして受賞しました、みたいなよくあるやつ、そういうことやろうかなと思ったらあんときは本当に受賞してなかったんだけど(笑)今回もその話してたらからやろうと思ったら、おめでとうございますって女性の声だったんですけど、声が通るからか、おめでとうございますが会議室に響き渡ったらしく先に皆さんがガッツポーズしてリアクションしてっていう、そんな場面でしたね。

というわけでおめでとうってなってからは、じゃあこれから帝国ホテル来てください、向かいますって感じで。そこからはもう、なんていうかバタバタですよね。まず事務所にいたから事務所の人たちにちょっとお知らせしつつ。いろんな方に、お世話になった方にお電話しつつ、そして会場に向かう中で配信やってたから配信見てほんとに受賞したって言ってるけど本当かなぁって思ってるからこう、受賞作の発表を聞いて本当に受賞しましたね、みたいな感じでみんなでパチパチパチって車の中でやってっていう感じであとはもう。

でも行ったら待ち構えてる伊集院静先生と大沢在昌先生、どちらの方も僕、面識あって。ね。二度目ましてですけど、やっぱり緊張するよね。でも伊集院先生がすごく、直木賞の選評でも書かれてましたけどすごく応援してくださったってこともあったらしくて。本当に嬉しいですよね。大沢さんと伊集院さんに囲まれたときはめちゃくちゃ緊張したっていうんじゃないけど畏怖?(笑)こわい、みたいな(笑)伊集院先生ってやっぱり迫力あるというか。オーラすごいんですよね。大沢さんもそうなんですけど、お二方のオーラにくらう、みたいな(笑)本物だ!って思うよね、二度目でも。他の選考委員の方にも、挨拶はなかなかできなかったんですけど、わ、京極さんだ!みたいな。恩田さんだけお目にかかれなかったんですよね。まぁそれこそ一度帯も書いてもらってるしお礼も言いたかったんですけど直接。

不思議な時間でしたね、そこから。当日は受賞したバージョンと受賞しなかったバージョンのスケジュールがあったわけですよ。あんまりそのあとのことを考えたくなかったんでね。受賞した前提でいくのもつらいからさ。なんも考えずに行き当たりばったりでやろうと思ってたんで。その日行ってどういうスケジュールか知って、なんだかんだ遅くまで取材してもらえたんですけど。いろんな取材の方が来てくださってテレビも本当にたくさんの方が来てくれて嬉しい限りだったんですが。だからスピーチとかも全く考えてないというか。ありがたいことに僕一番最後だったから僕の前の武田さんがどんな感じでやるんだろう、みたいな(笑)いきなりこっちからしゃべりだすんだ、みたいな。そのパターンね、みたいな(笑)久しぶりにあんなに頭使いましたね(笑)

ウェブで動画配信されてるっていう経験もあんまりない、生放送ともまた違うね。ずっと俺撮られてるっていう。マルチアングルみたいな、DVDで言う。ないからさ、なかなかすごい緊張感でしたよ。でもみんないい会見だったよ、みたいな感じでパーカーと髪の毛の後ろのはねが気になりましたけどね、っていう(笑)ってこと以外はすごい、自分としても伝えたいことは伝えられたかなと思ってます。ラフな格好で行ったけど、別にあるんですよ、授賞式っていうのが。そんときにね、ちゃんとした格好で行けばいいかなと思ってるんで。はい。まぁそのときはそのときのファッションで、行こうかなと(笑)というわけで、次また待ち会する機会があったらどうしようかなって感じですけどね。あることを祈って作家活動頑張っていきたいと思います!

改めて本当にリスナーの方というか読者の方の応援があってここまで続けてこれたので改めて応援してくれたファンの皆様ありがとうございます。ここからがスタートだと思ってますので、気合入れて書き続けていきたいなと思いますし、もちろんNEWSの活動・加藤シゲアキとしての活動、どれも変わらず頑張っていきたいと思います。本当に何も変わらないと思ってます、緊張感が増しただけで。僕の中のスタンスや立場が変わるわけではないので、今まで通り加藤シゲアキを応援よろしくお願いします。